小学校で英語が教科化されたり、受験においても英語の四技能が試されり・・・と。英語への関心が高まってきていますね。
短期・長期含め、海外への留学に興味を持つ方もいらっしゃることでしょう。
その中でも、中学生でも留学が可能なのかしら?と気になっている方もいらっしゃるのではありませんか?
そこで、今回は、
- 中学生でも海外留学は可能なのかどうか
- 中学生のマレーシア留学における学校の選び方
- 入学希望の学校情報の集め方
について、ご紹介したいと思います。
中学生でも海外留学は可能?
中学生でも海外留学は可能なのか。
その答えは、
『不可能ではない。けれど、条件付!』です。
その条件とは、
- 入学時期および学年
- 本人の意欲
が、大きな要素となってきます。
中学生が留学可能な時期とは?
日本の学校において、学年相当の平均的英語力である場合、
少しでも早く行動に移すこと、つまり、中学一年生の早い時期をオススメします。
早い時期をオススメするのには、理由があります。
- 中学生の勉強が小学校より教科数が増え、使われる英語も学習内容も格段に難しくなるため
- 英語力が現地の学年相当ではない生徒の受け入れが可能な学校の数が、限られるため
です。
特に、
英語が第一言語であるアメリカやイギリスなどへの高学年からの留学では、
英語での授業についていける力がないと、受け入れが厳しいケースが多いです。
一方、
マレーシアのように、英語が第一言語でない場合、
英語圏の国よりは柔軟な対応をしてくれる学校もあります。
英語の補習コース(ESL、EAL)受講など、
必要な英語力に達していない場合でも、受け入れが可能な学校が、いくつかあります。
※ESL・・・English as a Second Language の略語。
※EAL・・・English as an Additional Languageの略語。
それに加え、本人のやる気・意欲があれば、中学1年からでも、他の生徒に追いつくチャンスはいくらでもあります。
中学2・3年生からの留学はかなり難しい
意欲があれば、中学2・3年生からでも可能・・・と言いたいところ。
ですが、現実はかなり厳しいです。
マレーシアに多いイギリス式インターナショナルスクールを例にしてみます。
誕生日にしたがって、イギリス式インターナショナルスクールの学年をみてみると、
- 中学2年生⇒Year9
- 中学3年生⇒Year10
に相当します。
イギリス式の場合、Year7~9までが、一つの塊として扱われます。
Lower Secondaryと呼ばれ、
Year9の終わりには、Check Pointと呼ばれるYear7~9までの学力診断テストがあります。
また、Year10では、
Year11の終わりに受けるIGCSEと呼ばれる試験の学習がスタートします。
このIGCSEについては、また別の機会にご紹介しますが、
Year7-9の学習の土台もなく、また英語力もない状態で勉強を進めていくことは、
かなり困難なことです。
意図的に学年を下げる「ダウングレード」という方法を選択するならば、
中学3年からでも可能かもしれません。
ですが、この後ずっと海外の学校でやっていく!という場合以外は、
中学3年生からの留学はオススメしません。
中学生のマレーシア留学における学校の選び方
中学生の海外留学の場合、年令によっては、寮での単身留学も可能な学校があります。
また、将来の進路なども考慮に入れながら、学校選びをすることも大切です。
海外留学は単身留学か?親子留学か?
中学生の場合、マレーシアの一部の学校では、単身留学で寮へ入寮することも可能です。
家庭の事情で親子での留学移住が難しいケースには、寮を運営している学校を選ぶ、というのも、ひとつの方法です。
クアラルンプールやペナン、ジョホールバルのインターナショナルスクールでも、寮を完備しているところは、何校かあります。
見知らぬ土地、言葉の通じない場所での単身での生活のスタートは、決して容易なことではありません。
精神面でのサポートや日々のコミュニケーションは、留学生活を継続させるうえでも、とても重要です。
学校のカリキュラムに注目した選び方
マレーシアには、
イギリス式のインターナショナルスクール
が数多くあります。
それ以外にも、
- アメリカンカリキュラム
- カナダ式
- オーストラリア式
- IBプログラム
を採用しているインターナショナルスクールもあります。
将来の進路として、アメリカやカナダ、オーストラリアが選択肢にあるのならば、少しでもその国のカリキュラムに沿って、勉強を進めていくことが結果的には近道となります。
似ているようでも、受験システムや教え方などがそれぞれの国の特徴があるためです。
また、将来の可能性として世界を・・・というならば、IBプログラムという選択肢もあるでしょう。
入学希望の学校で取得できる資格も、チェック!
学校によって、最高学年でとれる資格が異なる場合もあります。
イギリス式インターの場合
- IGCSE受験までのカリキュラム(Year11まで)
- A-level受験までのカリキュラム(Year13まで)
のように、学校によって、最終地点が異なっています。
また、IBプログラムのインターでも、校舎によって、
IBDPまでのプログラムがあるところと、ないところがあります。
IBDPまでない場合は、いずれかのタイミングで、IBDPコースがあるところへ転校する必要がでてきます。
アメリカ式やカナダ式などについても、各学校で取得できる資格については、必ず確認しておきましょう。
各学校のカリキュラムを知った上での選択は、未来の選択肢にも関わってきます。
上級学年でのカリキュラムが異なる学校間の転校は、英語力がかなり必要になってきます。
入学する前に、よくカリキュラムを検討されることを、オススメします。
英語のサポート体制
英語力がインターナショナルスクールの学年相当に追いついていない場合、学校としてのサポート体制があるのか、なども事前に調べておきましょう。
入学後の対策として、
- 校内で解決するのか
- 塾や家庭教師などの手配が必要なのか
など、対応を事前に検討しやすくなります。
わが家の留学のタイミング
わが家の場合、上の子は、まさに中学1年生での留学開始でした。
あの時期が、留学ギリギリのタイミングだったと思います。
日本での英語力は、ごく平均的。
特段の対策もなく、何校か受験して、合格はもらうものの、ダウングレードと英語の補習の条件付き入学許可。
本人の努力と周囲のサポートなしでは、留学生活はとっくに終わっていたと思います。
振り返って思うことは、タイミングとしては悪くなかった。
でも、事前の英語力があればあるほど、本人の学生生活はもっと楽だったかもしれないな、
ということ。
中学生に必要な英語力については、別の時にご紹介したいと思います。
マレーシアのインターナショナルスクール情報の集め方
マレーシアへの中学生の留学について、より詳しく知りたい。
そんな時、インターネットでもいろいろ情報がでてくる時代です。
英語に自信がない場合、日本語の通じる業者などを活用するのも一つの方法です。
ですが、子ども自身が入学するかもしれない学校の話です。
直接学校とのやり取りが、今後への道が開けるきっかけの一つになる可能性もあります。
Google翻訳などを使いながら、まずは、直接の問い合わせにチャレンジしてみるのも、留学準備の第一歩です。
さいごに
中学生の年齢での海外留学は、
受け入れ先の数に限りが出てくるものの、本人の努力次第では、留学は可能
ですが、
時期はなるべく早い留学の開始がオススメ
です。
また、留学先の学校選びには、
- 寮の有無
- 学校が選択しているカリキュラム
- 英語のサポートの有無
も大切な確認ポイントです。
低学年の子どもとは異なり、自我もしっかり芽生え、日本にいても難しい年頃の中学生。
自分自身の意欲なくしては、英語環境での学校生活を乗り切るのは、なかなか困難です。
インターネットなどを活用した情報収集以外にも、
現地を、自分たちの目で見て感じとることも、とっても大切です。
事前の準備を親子でしっかり進めていき、留学体験の意義を深められるといいですね。
具体的なインター受験の対策については、
以下の記事からどうぞ。