IGCSE理科の種類の違いがよくわからない…
理系進学におすすめの理科はどれ?
とお悩みのあなたへ。
イギリス式カリキュラムのインターナショナルスクールに通うセカンダリーとその家族にとっては、とても重要な試験IGCSE。
この記事を読むことで
- IGCSE理科の種類
- IGCSE理科の各科目の違い
- IGCSE理科を選ぶときの注意点
について、知ることができます。
わが家の子どもたちもケンブリッジIGCSEの試験において、
- 1人目 → 2019年Juneシリーズ受験終了
- 2人目 → 2020年Juneシリーズ受験予定
と、IGCSEを経験してきています。
- これからIGCSEの科目を選択する必要があるセカンダリー
- 英国式カリキュラムのインターナショナルスクールに関心がある
あなたに参考にして頂きたい記事です。
IGCSE理科の種類
IGCSEの理科にも、種類があるの?
IGCSEの理科も、数学同様、複数の科目が用意されているよ。
IGCSE理科には、
- Combined Science
- Co-ordinated Science
- Physical Science
- Biology
- Chemistry
- Physics
があります。
理科は、IGCSEにおいて、必修科目となっています。
ですから、この中から少なくとも1教科は学習することになります。
各科目は、さらに、
- コア(Core)
- エクステンディッド(Extended)
の2つのカテゴリーに分類されています。
コアとエクステンディッドの違いについては、下記でご紹介します。
IGCSE理科の各科目の違い
IGCSE理科は、科目がいくつもあり、どう違うのか、混乱してしまいますよね。
そこで、簡単に説明。
Combined Science
化学・生物・物理のごく基礎的な内容について、広く浅く勉強。
3教科を学習する。
しかし、試験結果の評価としては、1教科分のみの単位数となる。
数学・理科がかなり苦手・・・という学生向けに設計されている。
Co-ordinated Science
Combined Scienceよりさらに広い範囲を、掘り下げながら勉強。
化学・生物・物理の3教科を学習。
試験結果としては、2つの単位数が取得できる。
Physical Science
化学・物理のみを勉強。
試験結果としては、1単位のみ取得可能。
Biology・Chemistry・Physics
それぞれの科目として勉強。
Co-ordinated Scienceの内容より、さらに学習を深めることが可能。
各教科ごとに1単位が与えられるので、3教科選択すれば3つの単位、2教科を選択すれば2単位取得することができる。
【IGCSE理科の科目比較】
※モバイルでは、横にスライドしてみてね。
科目 | 学習項目 | 内容 | 取得単位数 (Award・Credit) |
Combined | 化学・生物・物理 | ごく基礎的内容 | 1 |
Co-ordinated | 化学・生物・物理 | 基礎 | 2 |
Physical Science | 化学・物理 | 基礎 | 1 |
Biology | 生物 | 基礎~応用 | 1 |
Chemistry | 化学 | 基礎~応用 | 1 |
Physics | 物理 | 基礎~応用 | 1 |
理科はIGCSEの必修科目。
ですから、必修として、Co-ordinated ScienceやChemistryを指定している学校も多いようです。
IGCSE理科カリキュラム : コア(Core)とエクステンディッド(Extended)の違いとは?
IGCSE数学にもあった、コアとエクステンディッド。
理科の各教科にもあります。
コアとエクステンディッドの異なる点も数学とほぼ同じ。
- 学習範囲
- 試験時間
- 試験結果の評価方法
という3つのポイントです。
CoreとExtendedの学習範囲
- コア(Core) → 基礎的内容を中心に
- エクステンディッド (Extended) → 応用範囲を含め
学習します。
CoreとExtendedの試験時間
IGCSE理科では、Core、Extendedともに、各3種類の試験ペーパーを受験。
各ペーパーの試験時間や問題数は、それぞれ異なっています。
試験結果の評価方法
評価方法も、IGCSE数学と同様、Coreを選択した教科では、例えば満点を出したとしても、最高評価はCとなります。
【CoreとExtendedの試験結果評価】 | |
Core | C D E F G |
Extended | A* A B C D E |
IGCSEの理科の成績結果の評価については、【ケンブリッジ式IGCSE】結果の評価方法の記事にて、さらに掘り下げてご紹介しています。こちらも参考にしてみてくださいね。
IGCSE理科の選び方
結論から言えば、どの理科でも、次の進路(進学)のために利用することは可能。
ですが、
Combined・Co-ordinated・Physical Scienceは、他のScience教科との重複選択はできないものがあります。
例えば、
を組み合わせて、選択することはできません。
一方で、
については、選択の組み合わせが可能です。
どのIGCSE理科科目を選ぶかは文系・理系の進路次第
- Co-ordinated ScienceやPhysical Scienceを選ぶのか
- 各単教科の3教科を選ぶのか
- コアなのかエクステンディッドなのか
これらの選択は、今後の進路次第といえます。
IGCSE修了後に文化系のコースに進む場合
自分の進路が、最低限の理系の学習で良ければ、基礎学習を学ぶCombinedやCo-ordinatedでも十分と言えるでしょう。
「1つでも多くのスコアを取っておきたい。」というのであれば、2つの単位が取れるCo-ordinated Scienceがおすすめ。
IGCSE修了後に理系のコースに進む場合
理系のコースに進もうと思っている場合、基本的には、Biology・Chemistry・Physicsの単教科での選択がおすすめです。
なぜなら、Aレベルや理系のファウンデーションコースでは、『IGCSEでの単教科で学ぶ基礎がわかっている』という前提で、勉強が進むからです。
ですから、collegeなどの入学要項として、事前にCo-ordinated Scienceでは理系コースには入れない、と定めているところもあります。
一方で、Co-ordinatedでも受け入れてくれる場合、かなりの頑張りが必要になると考えられます。
大学(University)での選考も考える必要あり
IGCSEの結果が大学(University)入学に直接的に必要になるケースは多くはないようです。
しかし、希望する専攻によっては、求められるAレベル教科(IB教科も)が決まっている場合があります。
結局、Aレベルでこれらの教科を取ろうと思ったら、IGCSEも単科教科を取っていた方が、学習がスムーズにつながっていきます。
このような失敗をしないために、どうしても希望の進路先がある場合は、念入りに事前に調査をしておきましょう。
また、進路には必要なんだけど、いまいち苦手意識がある。
そんな場合は早めに対策をしておきたい。
英語での理解より日本語での学習の方がより早く理解を深められる、というあなたには、オンラインでの通信教育などの活用もおすすめです。
IGCSE理科 選択科目の選び方 まとめ
IGCSEの理科も、数学同様、必修科目となっているため、避けることができません。
ですが、基礎レベル、応用レベルなど、何種類ものカリキュラムが用意されていて、選択できるようになっています。
- Combined Science
- Co-ordinated Science
- Physical Science
- Biology
- Chemistry
- Physics
一般的に、これらの教科が、多くのインターナショナルスクールで用意されているカリキュラムです。
この中から選ぶ、というのがごくごくノーマルな選び方。
自分の得意・不得意もあるとは思います。
ですが、
自分の進路を考える上で、
- 進路が理系と決まっている
- 進路が定まっていない
という場合については、
Biology・Chemistry・Physicsの中から、2ないし3教科を選んでおくことをおすすめします。
カレッジや大学など、将来の進路について、『選択肢をたくさん残しておける』という理由からです。
また、Coreカリキュラムであれば、確実に良い成績をとれるかもしれません。
でも、どんなに頑張っても、成績は「C」のグレード。
本当の実力はもっと上かもしれないのに、もったいなくないですか?
進路の希望がはっきりしてきたときに、「勉強していなくて失敗した~!」とならないためにも、少しでも上を目指して、チャレンジしてみては?